最終回のような毎日を生きていきたい

わたしは、萩谷慧悟くんのことがすきだ。
すきなところなら色々あって、まず圧倒的に顔がすきだ。品の良いあっさりとした顔立ちで、でも目は凛としていていつもきらきらしていて、ふにゃっと笑ったときに唇の形がハートの形になるところがすきだ。常に前歯が見えてるところもすきだ。声もすきだ。ふと来た時の声がやたら大きいところもすきだ。たまに口が悪いところも男の子らしくてすきだ。お母さんとスーパー行けるところもすきだ。不思議な動きが多いところもすきだ。コーヒーを豆挽くとこから淹れるのもすきだ。こだわりたがりなところもすきだ。でも決めきれないところもすきだ。歌声が甘いところもすきだ。独特の踊り方もすきだ。最近しなやかになってきた感じもすきだ。真面目で堅物なところもすきだ。カメラ大好きなところもすきだ。でもドラム中はカメラに照れてしまう矛盾したところもすきだ。
ていうか、もう全部すきだ。大抵のことであればどんなところを見せられてもすきだと言ってしまう自信がある。YUKIのビスケットの「100個以上正座してもっと言えるから」は最後の方「まつげが生えてるところ」とか「毎日息をしているところ」とかになるかもしれないけどできると思う。すきが先か、理由が先か、分からないのでどっちでもいいんだけど、ここまできたいまはもうすきが先だろうなと思う。

萩谷くんのすきなところは数え切れないけど、だけど、もし、これから、一言で萩谷くんのことをすきな理由を言えと言われたら、わたしはこのインタビューを見せるだろうな、と思う記事がある。このインタビューをずっと思い出して噛み締めて、彼をすきな理由だと言い続けていきたいな、と願う記事がある。

 

「ぼくたちはバンドを組んでいますが、正式なグループではないのでなれたらいいし、ライブもしてみたい。今はそれを目標に頑張ってます。Jr.にもたくさんのグループがありますが、正直羨ましいです。仲良しごっこがしたいんじゃなくてぼくも同じ土俵に立って、来年は戦いたいと思います」



この言葉って、別に言わなくてもいいことだとおもう。いつだったか安井くんが「キラキラしててラクそうでチャラチャラしてる風に見えたら嬉しい」と言っていたように、ステージに立つ彼らにはいつでも楽しそうに仲良さそうにしていてほしいとわたしも思っていた。萩谷くんの言葉にある羨望も欲求も悔しさも、べつに、言わなくたっていいことだ。仲良しだけじゃ終われないなんてことも、言わなくたっていいことだ。この世界にそういうことがあるのは、知っているつもりでわかっているつもりだからこそ、言わなくたっていいことだとおもう。
でも、こうやって言葉にする萩谷くんのことが萩谷くんの中でいちばんすきだと思った。

わたしは、今まで必要以上に語らない、言葉にしないでがんばってるひとがすきだった。わたしは、自分のことを認めて欲しいとか知って欲しいとかそういう気持ちが強すぎて、承認欲求が強すぎて、でも周りに嫌なおもいはしてほしくなくて、身の回りで起きた楽しいことばっかりやたら口にするタイプだ。ぺらぺら薄っぺらい言葉を並べるのは得意だ。そういうことをしないひとを、すごいなあ、良いなあ、と思っていたし、自分の中で何かを見据えてそこにひたすら向かっていく人を尊敬するし、今もそれは思っている。

でも、社会人になって、わたしの使うその場しのぎの言葉に何にも意味がないこととか、時にはなにかを主張する必要があることとか、意地を張るべきときは意地を張るとか、いい顔をするのが全てじゃないとか、そういうことで悩んだり落ち込んだりしているときに、萩谷くんのために買った雑誌でこの萩谷くんの言葉に出会ってしまった。言わなくてもいいことを言う、僕はこういうことがしたい、だからこうする、と宣言するこの言葉を読んだとき、すこし泣いてしまった。
それから萩谷くんのいろんな記事を読み返した。萩谷くんは、おれはこうおもうよ、とか、それは違うんじゃない、とか、ちゃんと言えるひとだった。知ってたつもりで知らなかった。正直に言うと、なんなら、萩ちゃんそこは空気読もうか、って思ったことすらあった。いまはもうそれがなんの時だったか思い出せないけど。
萩谷くんは、自分の中の気持ちを適切な形で外に出すことができるひとだ、と改めて気づいたら、すごいひとをすきになってしまった、なんておもった。わたしは、わたしの中の気持ちを適切な形で外に出せない。認めてほしいとかそういうのを、わたしってこんなことがすきで~楽しくて~ってわたしではない外側の話でしか伝えられない。中身がないからどうしようもないのでそこはもういいんだけど、でも、そうじゃない萩谷くんがすごくすきだし、いいなとおもうし、尊敬する。自分の外側も内側もどちらも言葉を変えてちゃんと伝えてくれる、ちゃんと形にしてくれる、このひとがすきだ。
こういうことができるのは、萩谷くんが毎日を大事にしてたりちゃんと考えていたりいろんなものをすきになっていろんなものに出会って感性を磨いて、っていう彼の性格や気質があるからだと思うから、わたしはこれから、萩谷くんのことをすきな理由でいちばんにこの話をしたいとおもった。こんなすてきなひとがいるんだよ、と一人でも多くの人に伝えていきたいとおもった。

そして萩谷くんはほんとうに、同じ土俵に立った。もしかしたらインタビューのときにはもう目処が立っていたのかもしれないし、そうじゃないかもしれない。萩谷くんはもう少ししたら現実になるからと思って言ったのかもしれないし、そうじゃないかもしれない。でも、いまを一緒に過ごしている人たちと一つの形を作りたいと思ってくれた、その気持ちはきっと本当だと思いたいし、絶対に本当だと思える。
わたしができることなんて何もなくて、雑誌を買ってアンケートを書いてテレビを見て感想を送って現場に通って事あるごとに彼のすきなところを噛み締めながら、萩谷くんが、彼らが選んだ一つの形が向かう先がしあわせであることを、彼らの中で正解だと思う形に限りなく近づくことを願うばかりだ。


わたしがすきなバンドの歌詞で、ステージに立つ人たちに出会ってほしいと思っている言葉がいくつかある。そのなかのひとつをわたしの気持ちとしておいておく。どうか彼の向かう未来がしあわせなものでありますように!


 

過去を見送って未来がやってきた そうして目を開けたステージで 僕らは今でも大きな音を出していて それを誰か笑えるかい


♩ theme of us / cinema staff

バイバイ 長い夢 いつか完璧な環になるように

神山智洋くんの10000字インタビューを、ようやく読んだ。一回目に読んだとき、すこし泣いてしまった。理由は全然分からなくて、落ち着いて二回目を読んでなんとなくその理由と、わたしの神ちゃんに対する気持ちの輪郭みたいなものが見えたので、すこし書いてみることにしました
だれだれっぽい、という言葉が彼の職業柄それほど褒め言葉ではないことも、なんなら苦しめる言葉になることも知っているけれども、わたしが最初に神ちゃんを認識したのは、なんとなく安田くんっぽいなあと感じたからでした。わたしはそれが理由で神ちゃんが気になり始めて今でも気になっているアイドルの一人です。安田くんっぽいなあと感じた理由についてはインタビューの内容に重なるところがあるので後で触れます。担当だとか言うには彼のことは知らないことの方が多いし、見ていない現場の方が多い。そんな神ちゃんの、10000字インタビュー、正直に言うと他のメンバーのものは読んでいないのでそれと比べてどうという話まではできないのですが、彼は一体なにを語るんだろう、って雑誌の予告を知ってからずっと怖かった。かならず、去年のカウコンの選ばれなかった瞬間の話はするだろう、それは避けて通れないだろう、まだ一年と経っていないタイミングでなんでこのインタビューなんだろう、と思っていました。
読み終わってみて、意外と、赤裸々、という感じはなく、言葉を選んでいるな、と思ったし、それが逆に神ちゃんの言えない部分、傷に似たものの深さ、プライド、意地、いろいろ感じさせて、わたしはそのいろいろに勝手に思いを巡らせて、勝手に泣いていました。以下、印象に残った部分をすこし引用しながら話します

「なんでなん?なんでこうなったん?俺なんかしたか?」
さっき意外と赤裸々じゃないなんて書いていきなり覆すんですけど、ここはすごくリアルだ、と思って鳥肌が立ちました、俺がなんかしたか、って思うのがすごく、彼らしいと思った。なんであいつらなんだ、って当然ずっと一緒にがんばってきたメンバーだから思うはずが無いけど、そうではなくて、自分がそこにいないことを自分が何かしたか、と思うことがすごく彼らしいなあ、と。神ちゃんは、努力の人です、実際そんなに小さいわけではないけど背の高い子が多い関西組の中で、わたしは気になっているということもあるけれどそれでも彼のステージでの動きは一際目を引くものになっていると思うし、それは神ちゃんの持っている運動神経とかセンスでもあるけれど、やっぱり努力だなあと思うから、努力してきたのに、何で、という言外のニュアンスを感じて、ああ神ちゃんの言葉なんだなって思った

「でも、俺は、ホンマにあかんわ。もう、やめようって。ここで、やめたほうがいいわって。夢見るより現実見ようって。はっきり言って諦めました。今まで、妥協したこともない。やれることは、全部やってきた。それでもダメやったんやから…」
これは少し、びっくりした。頑張ってきたのに何で、何でだめなん、っていう食らいつくような印象を受けたさっきの言葉とは違って、諦める方向に神ちゃんの気持ちが向かっていたなんて全然知らなかった。「俺の分も頑張ってくれ。もう自信ないねん。今まで自分ができることはやってきた。全部やってきた。それでも報われなかった」というセリフも、レポでは知っていたけど、見ていないわたしにはその気迫とか雰囲気とか熱まで知らなかったので、なにも言えなかったんだけど、このインタビューを見て、神ちゃんが考えた台詞じゃなくて神ちゃんの本当の気持ちでしかなかったんだなといまさら気付いた。神ちゃんが、そのあとのインタビューでも「自分にも厳しくしてるつもりやけど、人にも同じ厳しさを求めたりするんで、けっこう暑苦しかったと思うんです。けっこう尖ってたし、だいぶ一匹狼やったんで」って言ってる通り、わたしの中の神ちゃんはそのイメージでした。人一倍努力して、その分人にも同じだけ求めて、ときどき苦しそうな人、という感じ。ここが、少しだけやすだくんと重なるんですよね。小柄よりな体型、大き目の動き、ハデなビジュアル、器用、っていう要素はもちろんなんだけど、努力の人だからこそ苦しそうな感じ、思わずこの人は何を考えてるんだろうなっておもっちゃう感じ

「あんとき、つらかってん、ってお涙ちょうだい話にはしたくないし、もう笑って振り返れる」
今でこそやさしいやさしいと言われる安田くんも、昔は尖ってたし、大体のことができちゃう分プライド高くてあれだったし、いろいろ変だし、でも今はあいつがいなきゃだめだってメンバー全員に思われてて、やすだくんもその気持ちに応えたいって思っていて。神ちゃんには、そのタイミングがすごく早く訪れているなあと思う。デビュー直後に、って思うと早いタイミングなんだけれけど、21歳の子に、と思うともっと重たく感じる。
デビューできなかった、人一倍努力したのに、おかんのために頑張ったのに、それでも無理ならあきらめよう。デビューできるかも、でも後ろの三人っていう扱いかも。4人は悪くない。でもおれだって悪くない。ステージに立つことを目指してきたのに、最初から後ろの三人だよ、って言われて、そこで「嫌や」と言ったら、「4人の気持ちも考えて」というようなことを言われる。7人を選んでデビューする。わたしだったら、とても、思考が付いていかないし、傷だってかさぶたですらなかったかも。だからこそ、神ちゃんの言葉がぜんぶそうなんだ、と受け入れられるものでは無かったです
これは去年のやすだくんがインタビューで「自分のキャラクターって、自分のほんまってなんやろう。人と会うのも、メンバーの顔すら見たくなかった。疲れてた」(うろ覚え)って言っていたのを思い出すんですよ。これ、やすだくんはデビューして9年の、実際のその状態からだったら少なくとも5年は経っている状態で話してるんですよね。神ちゃんは、1年も経たずに話していて、正直この部分は嘘だろうって思ってます インタビューの内容自体も、言葉を選んでこう答えたんだろうな、って思うし。勝手なイメージを押し付けて、だめだなと思うんですけど、わたしの思う神ちゃんにはあの日の苦しさや悔しさを一年と経たずにもう大丈夫って思うようなプライドの低さでは、あって欲しくない。現状、pvや歌割りで4+3なところあるし、神ちゃんの魅力がお茶の間まで伝わる機会がまだまだ少ないし、わたしの勝手な神ちゃん像だけれど、もっとハングリーで居てほしい。もうあんな思いはしたくないって、そこを糧になお一層努力する人だと思うし、そういう部分を、いつかまた神ちゃんが話してくれたらいいなあ、と思いました

「なんかあったら、やめよっかなとか、そういうヤワい決心じゃなかったですね」
「(―しなくていい挫折なら、したくなかったって思わない?)それすら笑って受け入れたいですね(中略)あれでよかったんです」
「望まれてること、言われてること、全部やったるわって。そのほうがカッコよくないですか(笑)」
このあたりは、わたしの好きな、わたしのなかで思う神ちゃん像でした。ぜんぶを全力でがんばる神ちゃんが、ぜんぶを次につなげようとする神ちゃんが、やっぱりすきです。わたしは神ちゃんのことを全然知らないし、神ちゃんは多分、あんまり自分のことをすべて話はしないと思うのでこれからもぜんぶを知ることなんてないと思うんですけど、望まれていること言われたこと全部をやっていく神ちゃんのことをずっと見ていきたいなと思います。なんでもやることで、いい結果をもたらした人をわたしは見てきたので、神ちゃんの行く先にだってそういう未来が待っていることを知っている、と言いたいところですがそこまで断言はできないので(笑)神ちゃんの行く先が神ちゃんの望む未来であることを祈ります